最近読んだ本「好きに生きても大丈夫」ユン・ジョンウン

一人暮らしをきっかけに変わった習慣はたくさんありますが、その一つが読書です。
以前は、年間3冊ぐらいしか読んでなかったのですが、今では1ヵ月で6~7冊は読んでいます。

今回読んだのは、ユン・ジョンウンさんの「好きに生きても大丈夫」です。
現代に生きる女性の仕事、育児、自分との向き合い方など、共感するポイントが多いエッセイでした。韓国の作家さんは初めてでしたが、世間からの視線や古い価値観との摩擦など、国は違えど悩みは共通しているのだなと思いました。

私は結婚も出産もしていないので、その点の苦労は想像するしかできないのですが、独身からしてみれば「結婚=キラキラした生活」と思いがちですが、既婚・未婚関係なくそれぞれに悩みや苦悩はあり、どちらがいいという訳ではないんですよね。

私の会社にも育児をしながら働いている女性がたくさんいますが、私の想像を絶する大変さなのだろうと思います。私の部署は突発で休んだり早退することに対して、文句を言うような人はおらず、「大変ですよね。大丈夫ですよ。」と声をかけているのですが、当の本人は周りに迷惑をかけているという罪悪感を抱えています。毎日仕事でもプライベートでも大変なことをこなして、周りにも気を使わないといけないなんて、しんどすぎる。もっと穏やかな社会にはならないものだろうか。

私の母は「結婚=寿退社」という時代だったので、私が中学生の頃パートを始めるまでは専業主婦でした。父は仕事が忙しく、時代のせいもあり、家事・育児に関してはほぼノータッチでした。
最近母は私たちを育てることがどれだけ大変だったかという話をよくします。私たちが住んでいる場所は、両親ともに実家から遠かったので、何のサポートもないままたった一人で、経験したことのない「人間を育てる」という行為をしなければなりませんでした。
子供の頃私は、母親は何でも知っているものだと思っていました。私を育てることは当たり前で、育て方も自然に知っているのだと。
でも母は常に手探り状態で必死だったのだと思います。今の時代よりも母親なんだから当然という世間の共通認識があったなかで、近くに頼れる人がいない状態で常に子供と向き合わないといけない。自分の時間なんて当然なかったと思います。しかも私は学校が苦手で、小学生の時いじめにあったり、不登校になりかけた時期があったので、かなり心配をかけたと思います。

私が中学生の頃、母はパートで働き始めました。
それまでも社交的な母は、ママ友と協力しながら育児をしたり友達もいましたが、外で働くことで再び社会との繋がりを持てたのだと思います。私の勝手な想像ですが、働くことに誇りを見出していたのだと思います。夫や子供から離れて自分の世界を持てることは、妻や母という姿から解放され、「自分」になれる時間だったのかもしれません。

今、母は数十年ぶりに父と二人で暮らしています。
父は去年仕事を完全にリタイアしたので、母の指導の下、家事を習得中です。
現役中は家のことは、ほぼ母にまかせきりだった父ですが、父が仕事を頑張ってくれたおかげで、経済的に困ることなく暮らせてきました。育児という面では関わることは少なかったかもしれませんが、父もまた、家族のために働くことに精一杯力を尽くしてくれたのだと思います。
今は母の言う事を素直に聞き、時々怒られながらも、二人仲良く暮らしています。

一方の私はというと、独身のアラフォーです。
私自身あまり結婚にこだわっていないので、自由に生きられる今の生活が気に入っているのですが、世間的には「寂しい人」とか「行き遅れ」みたいな目で見られることもあります。本のなかでも「結婚は選択ではなく必須」という古い考えについて書かれていましたが、私も親戚の集まりでは、「いい人いないの?」とか「幸せはいつか訪れるよ」といったお言葉をいただきます。
私は人と暮らすことにあまり幸せを見出せないタイプの人間です。一人暮らしを始めて、自分と向き合う時間が増えるにつれ、人に合わせて抑えていた自分の本質が見えてきたような気がします。本のなかでも「他人の視線から自由になる勇気」という章がありましたが、これは一人だからできる経験なんだと思います。
子供の頃、ノートに自分の考えを書きながらも、家族に見られたくなくて書いては破り捨てていました。今では自分の考えをこうして表現できるようになったし、それに喜びを感じています。
もちろん価値観はどんどん変わっていきますし、別の幸せを見出すこともあるかもしれませんが、それはそれぞれのタイミングであり、他人にとやかく言われることではないのです。
両親に孫を抱かせてあげられないことは申し訳なく思いますが、それはどうしようもないことなのです。

性別に関わらず、未婚も既婚も、子供がいてもいなくても、それぞれが自分の人生を生きています。
この本のタイトルのように「好きに生きても大丈夫」な世の中になってほしいと心から願います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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