大学生の隣に住むということ

一人暮らし

一人暮らしを決めて、早速部屋探しを始めました。

私は実家から会社まで自転車通勤だったので、実家からさほど遠くなく、

今まで通り自転車通勤ができることを条件に探し始めました。

ところが、私の収入では家賃の上限がかなり厳しく、

夢に描いた理想の部屋に住むのは、無理な話でした。

その中で見つけたのが、学生が多く住むエリアのマンションでした。

築年数25年で6.5帖ほどの部屋と、短い廊下に小さなキッチンがあり、お風呂と洗面所が一体になっている間取りの部屋でした。

キッチンスペースは本当に狭く、一口のIHコンロがやっと置ける程度で、冷蔵庫に関しては、部屋の中に置かないといけない状態でした。

狭い部屋ではあるけど、立地と予算を考えると、これ以上は望めないと思い、その部屋に決めました。

また、大家さん一家がすぐ隣に住んでおり、初めての一人暮らしには心強いと感じたことも決め手でした。

必要な家電や家具をそろえ、いざ引っ越してみると、部屋が狭い分掃除にかかる時間が少なく、意外と狭いのもアリかもとポジティブに考えることもできました。

しかし一人暮らし初めての夜、いきなり試練が襲い掛かりました。

新しい家での初めての夜ということもあり、ちょっとソワソワしながら、眠りにつこうと目を閉じました。

部屋の中にある冷蔵庫の音が気になって眠れない。

でもこれは慣れるしかない、頑張って寝ようと思った矢先、

隣の住人が帰ってきたのでした。

学生が多く住むエリアということもあり、私の隣は大学生の男の子が住んでいました。

帰ってきた瞬間、テレビを大音量でかけ、しかも窓を開けているらしく、何の番組を見てるのか分かるほど、テレビの音が聞こえる。さっきまで気になっていた冷蔵庫の音なんて可愛いもんです。

一人暮らしをする前、ネットでご近所トラブルの体験談なども読んでいましたが、まさか自分が初日からこんな洗礼を受けるとは夢にも思いませんでした。

それでもしばらくしたら向こうも寝てくれるだろうと思い、静かになるのを待ちましたが、一向に静かになる気配はなく…。若いからか寝る必要がないのか。

一方の私はほとんど眠れない夜を過ごしました。

一日目からこんな状態。

これからやっていけるのか。

一人暮らしなんてしなければ…。

希望に満ちていたはずの一人暮らしがいきなり地獄と化しました。

その数日後には、友達数人が遊びにきたらしく、朝までどんちゃん騒ぎです。

大学生には夜中とか関係ないんですよね。

今が楽しくて楽しくて仕方がない。

社会人の私とは住んでいる世界が違い過ぎるのです。

そうは思いつつ、このままでは一生眠れないと思い、次の日管理会社に相談の電話をしました。

そうすると、管理会社から大家さんへ連絡がいったらしく、

大家さんから「夜中でもいいから、うるさいと思った時に連絡してほしい。その時に注意しないと相手に伝わらないから。」との連絡をもらいました。

大家さんの言葉に少し安心しつつ、もうその時が来ないことを祈りました。

しかし、やはりその時は間髪入れずに訪れました。

その日も友達が遊びに来ており、いつものどんちゃん騒ぎが始まります。

もう限界でした。夜中の12時ぐらいだったと思います。

申し訳ないと思いつつ、大家さんに連絡しました。

すると、すぐに隣の住人へ注意しに来てくれたのです。

その時は本当に嬉しかったです。いい大家さんでよかったと思いました。

その後、しばらく静かな日々が続きましたが、やはり長くは続かず、諦めた私は耳栓をして寝るという対策で何とか眠れるようになりました。

2年ほど過ぎたころ、隣の大学生は卒業し、どこかへ巣立っていきました。

喜んだのも束の間、学生が多いエリアです。

すぐに新しい大学生が越してきました。

そして同じことの繰り返しです。

ちょうどその頃、部屋の照明が壊れ、大家さんに相談したところ、照明は住人持ちらしく、自分で買い替えないといけないとのことでした。私は前の住人が置いていった照明をそのまま使っていたので、かなり古いものだったようです。

この出来事をきっかけに、「引っ越そうかな」と思い立ちました。

神様からのお告げではありませんが、なんとなくそういう時期だなと感じました。

そこから今の部屋へ引っ越し、2年少しが過ぎました。

仕事で少し昇給したこともあり、家賃の上限を上げ、社会人の人が多く暮らしているマンションへ引っ越しました。

部屋もかなり広くなり、生活はかなり快適になりました。

何かと試練続きの最初の一人暮らしでしたが、大家さんのおじいちゃんは、本当にいい人で初めて住んだ部屋があそこでよかったと思います。

甘ったれた生活を送ってきた私でしたが、ここで学んだことは多かったと思うし、今となってはいい経験だったと思えます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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