先日観た「Psycho-Pass」に続き、アニメ「バビロン」を観ましたが、アニメ初心者のくせにかなりヤバい作品に手を出してしまったようです…。
私はどちらかと言うと、ファンタジーや冒険ものよりサスペンス系の作品が好きなので、この「バビロン」を選んだんですけど、本当に恐ろしかったです。メンタル弱い人はかなりのダメージ受けるんじゃないかな。私は割とエグイ作品でも観れる方なんですが、このアニメは本当に救いがなかった。でもだからと言って駄作ではないです。「善と悪」「自殺への問いかけ」といった重すぎる題材をテーマにしている、かなり挑戦的な作品だと思います。
~以下、ネタバレ含みます~
物語は東京地検による製薬会社の摘発から始まります。序盤は東京の新しい特区「新域」に関する政治要素を含んだストーリーで、主人公の検事「正崎」、刑事「九字院」、事務次官「瀬黒」といったキャラクターもかなり自分好みだったんですけど、最悪の悪役「曲世」が登場してから、物語は一変します。私は前情報なく政治ものだと思って観ていたので、「何これ…」と衝撃を受けました。まず、第1話で正崎の相棒の事務次官「文緒」がいきなり退場したこともビックリだったんですけど、これは序の口でした。
東京の新しい特区「広域」は、新法の試験運用を実施する「国家の実験場」という役割を持ちます。初代域長に就任した「齋」は、新法「自殺法」を推進し、この裏で「曲世」が暗躍します。この曲世がトラウマ級の悪役で、彼女が耳元で言葉を囁くだけで虜にされ、自殺したくて溜まらなくなるという能力を持っています。また姿を使い分ける能力も持っているので、誰も太刀打ちできない。このキャラクターがとてもよく作られていて、姿や立ち振る舞い、喋り方がなんかもう生理的に無理なんですよね。そう思わせるように作られているんだと思うんですけど、そういった意味でとても秀逸な悪役だと思います。
そしてトラウマの第7話です。全12話なのに、メインキャラクターが主人公以外ほぼ退場するなんて度肝を抜かれました。九字院も瀬黒もこの段階で退場するはずないと心のどこかで思っていたので、正直ショックでした。そして二人とも退場の仕方がやばい。特に九字院は正崎にとって頼れる相棒で、いい感じに力の抜けたキャラで個人的にお気に入りだったので、トラウマ級のあの最期は衝撃でした。嬉しそうにパンケーキを食べてる姿が可愛かったので残念です。
曲世は正崎に「善と悪とは何か?」と問いかけますが、個人的には一言では定義しきれないものだと思いました。だから法律があって、裁判という制度があると思うんですけど、それを抜きにして考えると、立場によって善悪は真逆になり得るし、背景によっても変わってくる。なんならその行動がもたらした結果によっても、善悪の解釈は変わってくると思います。だからこそなぜそれを善とするのか、悪とするのかということは、ずっと問い続けなければならない問題だと思うんですよね。
正崎は「善は続くこと」「悪は終わらせること」という答えを出します。最後の曲世との対峙で、恐らく曲世によって正崎は自殺させられたと解釈していますが、あくまでも自殺なので自分を終わらせた正崎は「悪」になるのかな?いや、正直どう解釈していいのか分からなかったです。個人的に正崎が出した答えは腑に落ちなかったんですけど、でも色々考えるきっかけになる作品でした。観る人を選ぶ作品ではありますが、見ごたえはありました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。



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